うつ病の治療

うつ病の治療

早期発見、早期治療・休養で回復へ。

イメージ画像 うつ病にかかっている75%ほどの人は病状で悩んでいても病気であると気づかなかったりして、医療を受けていないのが現状です。うつ病は、早期発見、早期治療・休養により、回復できる可能性が高い病気です。うつ病が疑われたら、一人で頑張ろうとせず、医師など専門家に相談(受診)しましょう。 

 うつ病の治療には、薬物療法、精神療法、休養・環境調整等があります。

○薬物療法
 多くは、抗うつ薬や抗不安薬、気分安定などの薬物を使います。抗うつ薬では、セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、セロトニン、ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)、三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬などを服用します。すぐに効果があらわれるわけではなく、まず1週間から3週間の服用で経過をみる必要があります。
 うつ病は再発を防ぐことが大切で、改善後も半年から1年ほど、抗うつ薬を服用することが必要です。
○精神療法(心理療法)
 うつ病の精神療法(心理療法)には支持療法や認知行動療法、対人関係療法などがあります。
 支持療法は問題になっていることを明らかにするのではなく、不安やつらさの軽減を図るために症状や悩みを共感することを中心に行われます。
 うつ病になると、沈んだ気分になり、何事も悲観的に考えます。認知行動療法では、悲観的な考え方(考え方のくせ)を修正できるようにしていきます。
 うつ病の症状には対人関係が大きな誘因となっていることがあります。対人関係療法は、症状に影響する対人関係でのつまずきに焦点をあてて、実際的な対処を図っていきます。
○休養・環境調整
 うつ病は「自分から休めない」ためにエネルギーが枯渇してしまった状態です。エネルギーを取り戻すには、十分な休養を取ることが必要です。長期にわたって休養が必要な場合もあります。家庭や職場、地域の人間関係やストレスなど、心の負担を取り除く環境調整も必要です。

うつ病の経過

うつ病はきちんと治療すれば基本的には治ります。
辛抱強く治療を。

 うつ病はきちんと治療すれば基本的には治ります。抗うつ薬は効果が現れるまでに時間がかかります。順調な経過の場合は、3ヶ月程度で回復しますが、その場合も6ヶ月から1年程度薬を飲むことが必要です。また、一部には難治性で回復に時間のかかる場合もあります。うつ病は良くなったり悪くなったりを繰り返すため、目先の治療効果や変化にとらわれすぎず、じっくり回復を待ちましょう。

ページのトップへ